う~む…いろいろと、考えさせられる記事です。
特に、『漫画編集者』の文章が引用されているあたり。
《敗北宣言に聞こえるかもしれませんが、出版業を成り立たせることって、もしかしたらかなりむずかしいのでは?と思ったりもします。本業を別に持っている会社が、文化的な意味あいで展開していくという業種なのかなぁとさえ思います。》(『漫画編集者』p.296より。小学館「IKKI」元編集長・江上英樹さんの発言)
最大手のひとつである小学館の敏腕漫画編集者がそう思ったりするのだとしたら、その認識は当たっているのではないでしょうか。
私はこの言葉を読んでベネッセ(福武書店)、サンリオ、キノブックスのことを思いました。いずれも出版とは別の本業を持っていて、文化事業として出版をやってきた会社です。
美術館なんて儲かるはずがない、と聞いたことがあります。出版もまた、儲かるはずのない、赤字前提の文化事業、ということなのかも。
藝術、出版、そして文学も、ビジネスとしては成立せず、どちらかといえば補助の対象ですらあるのかもしれません。