地域研究
中村文則の『銃』は第34回新潮新人賞受賞作(2002年)。この作品について、ちょっと物好きな調べ物をしてみた。 主人公は大学生の男で、ある日、自宅から歩いて行ける川の近くの芝生で男の死体を発見し、その傍らに落ちている拳銃を拾う。拳銃は主人公を非日…
幕末・明治の落語家、三遊亭圓朝(1839-1900)の「怪談乳房榎」に出てくる榎のモデルは、板橋区内に三つある。ぜんぶ訪ねて写真を撮った。 一つは松月院の門前にある榎。 もう一つが氷川神社の「赤塚乳房大神」。「乳の木様」と呼ばれているらしい。 そして…
板橋区の高島平の地名は、徳川時代後期の砲術家・高島秋帆(たかしま・しゅうはん、1798-1866)にちなんでいる。 高島平はもともと「徳丸原」と呼ばれる幕府の鷹狩場だったが、1841年(天保12年)、西洋砲術の威力に脅威を感じた秋帆の指揮による砲術の演習…
都営三田線西台駅から徒歩で5分とかからない場所に「トミコシ会館」が建っている。 竣工は1972年であるらしく、高島平団地が入居を開始したのと同年である。その前年には全国的なボウリングブームが起きており、会館の3、4階にある「トミコシ高島平ボウル」…
私はかつて川崎市に住み、たまに川崎フロンターレの試合を観に等々力に出掛けていた。武蔵小杉にも、何回か行ったことがある。今日、仕事で武蔵小杉駅まで行ったので南側をぶらぶら歩いてみた。 タワー、タワー、タワー、タワー…。 タワーマンションがこれで…
越澤明の『東京都市計画物語』(ちくま学芸文庫、2001年)の常盤台の章を読んでいたら実際に見たくなったので行ってきた。 常盤台が東武鉄道によって開発されたのは1935年から1938年。宅地造成される前は上板橋村といったそうだ。田園調布、成城学園、そして…
板橋区高島平にある都立赤塚公園は、首都高5号池袋線を挟んで丘の方まで広がっている。首都高は高架になっているのだが、これを支える橋脚の一部がY字型になっている。 昨年9月、高島平駅前の広場でUDCTakのイベントが開かれ、「高島平ヘリテージ」が紹介さ…
https://mainichi.jp/articles/20170823/dde/012/040/004000c 中村文則の『銃』は板橋区高島平を舞台にしているらしいが、この記事には、中村氏はかつて西高島平駅近くのワンルームに住んでいて、歩いて15秒ほどの場所に「埼玉県」の看板があった、とある。 …
四條識 (しじょう・しき)は、1980年生まれ、東京出身である。日本工学院専門学校を経て、2004年よりforsevenoneeightone(フォーセブンワンエイトワンと読むようだ)というバンドで活動していたが、2014年に解散。2017年1月に発行された『蚕録』で小説家デ…
板橋区の都営新河岸二丁目アパートは都営三田線「高島平」駅から歩いて10分ほどの場所にある都営住宅である。今、ここの建替計画が進められているが、インターネットでは不思議なほど誰も何も書いていない。 ツイッターではある人が、この団地の高齢化率が45…