杉本純のブログ

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己に如かざる者を友とするなかれ

意識が合わない人といるのは苦痛

自分より劣った者を友とするべきではない、という意味です。『論語』の言葉らしい。最近知りました。この場合の「劣る」は能力や財力についてではなく、志のことを指しているそうです。

「類は友を呼ぶ」という言葉のとおり、人間は同じ性向の人と親しくなりやすいものだと思います。だから逆に、何らかの条件の下、ある特定の人たちと近くにいて付き合っていると、当人はその周りの人たちと同じような性向になっていくのでしょう。地元の小中学校などは良い例です。

周りとの関係が心地よかったり良い結果につながったりすれば良いですが、そうでない場合もあると思います。心地よくないのだとしたら、それは周囲の性向が自分の性向と深いところで親和性がない、ということであり、その人は毎日辛い思いをすることになるでしょう。

そういうのは訓練とか社会を経験し勉強するという意味で、ある程度は意味があるのかもしれません。しかし大人になってからも合わない人と付き合い続けるのは苦痛でしかなく、意味があるとは思えません。会社などでも、自分に比べ意識が低すぎる人が多いと会話もできなくなり、苦痛でしかないでしょう。

「己に如かざる者を友とするなかれ」は、つまり「馬鹿とは付き合うな」という意味ですが、差別的な意味ではなく、その方が過ごしやすいということではないかと思います。

しかし、では自分より優れた人は自分の友になってくれるのか、という問題があります。相手からすると自分は「己に如かざる者」ですから。ある程度、自分に近い人と友になり、刺激を自分の糧としていくのが良いと思います。