雑談指南書
渡瀬謙『負けない雑談力』(廣済堂新書、2016年)を読みました。
雑談が苦手な人に向けた「雑談力」向上を指南する本です。「人見知り・口下手も関係ない」というサブタイトルがついていますが、著者の渡瀬自身がそういう人だというのは、「はじめに」を読むとわかります。また内向型人間は雑談さえも怖くなってしまう、といったことが裏表紙の紹介文に書いてありますので、HSP=繊細さん向けの本とも言えそうです。
中身は、観察や質問、リアクションの取り方などのコツの紹介です。こんど雑談する時には使ってみたいと思いました。
上手じゃなくてもいいが、避けるのはよくない
藝人のように上手く話そうとするのは無理だから諦めていいし、そもそも上手くならなくていい、といったことを渡瀬は述べています。
私自身のことを思い返すと、上手く話せたらいいなと思い、雑談の機会があるとそれを実践しようとするものの、上手くいかず、自己嫌悪に陥って雑談が嫌いになる、といった経験が何度もありました。次第に投げやりな気持ちになり、もう雑談なんぞしなくていい、と逆方向へ気持ちを振り切ってしまい、他人に対し愛想がなくなっていったように思います。
とはいえ、そういう理由で愛想がなくなるのはよろしくなく、やっぱり上手くなりたいなぁ、と思うものの、それはそれでやっぱり難しいので、上手く話せないからといって自分を責めず、かといって他人と関わるのを嫌いになるのはやめよう…むしろなるべく前向きに関わり、少しずつでもいいから雑談できるようになっていこうじゃないか、と思うようになりました。
無理に上手くなろうとしなくてもいいですが、避けて通ろうとするのはよくないですね。