杉本純のブログ

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私が「ねほりんぱほりん」にハマる10の理由

はてなブログ10周年特別お題「私が◯◯にハマる10の理由」に参加します。

◯◯は、NHK Eテレの番組「ねほりんぱほりん」にしました。この番組は、顔出しNGのゲストをブタに、聞き手の山里亮太とYOUはモグラに扮することで、普通ではちょっと聞けなそうなことを根掘り葉掘り聞いていくトーク番組です。

Wikipediaを参照すると、番組が始まったのは2016年。私がリアルタイムで見たと記憶しているのはシーズン1の「養子」や「億り人」あたりからで、以降、現在放送中のシーズン6まで、恐らく全部見ています。また過去の放送分の回が再放送されるたび、それも見ています。

「ハマる」度合いはそれほど高くないかも知れませんが、まあ一応ハマっているということで、理由を10あげてみます。

1 人間の「面白さ」を感じられるから

この番組は最後に「ニンゲンっておもしろい」という字幕が出ます。ゲストには元薬物中毒者とか元ヤミ金とか刑務所にいた人とか、犯罪をやっていた人がたまに登場し、壮絶なエピソードが語られることがあります。他にも実に様々な、多くの人にとって「その存在は知っているけど、会ったことはない人」が登場します。その仕事や生活を、多くの人は好奇の目で眺めるでしょう。私もそうですが、総じて感じるのは「ニンゲンっておもしろい」ということです。

私が通っていた日本映画学校は、今村昌平という映画監督が創設した映像の専門学校で、その理念には「人間とは何と面白いものかを知って欲しい。」という言葉があります。この「面白い」は、ウケる、物珍しい、といった面白さとはちょっと違っていて、相手のあらゆる側面に興味を持ち、真剣に対峙することで見えてくる、人間としての「魅力」を指しているように私は考えています。そういう面白さを、この番組を見ているとたまに感じます。

2 人形劇によるエピソード紹介が巧みだから

ゲストの体験談は、人形劇による再現ドラマで紹介されます。これの作り方が実に上手い…いや、人形劇そのものが上手いというより、想像する余地を与えているのが結果として功を奏しているのだと思います。

どういうことかというと、人形劇によるエピソード紹介が、実際にはどんな場面だったのだろうかと、見ている側は想像します。たとえ壮絶なエピソードでも、ブタの人形が演じることで過激な映像にならないものの、見ている側は過激な様子を想像するわけです。その結果、ブタの人形劇が真に迫る映像になる、という効果を出しているように感じます。

3 ゲストが自分の体験を俯瞰的に語ってくれるから

恐らくこの番組は、スタジオに呼ぶゲストの選定が上手いのではないかと思います。ゲストの多くは常識的ではない、特殊な職業や生い立ちの人たちですが、そういう自分を客観視できていて、感情的になることなく一般化して話すことができているように思います。

4 山里亮太とYOUの掛け合いが上手いから

ゲストは元犯罪者とか被害者とか色んな人が出てきて、中には深刻な体験をした人もいます。そのため話の内容がしばしば重くなってしまうこともありますが、山里亮太とYOUが明るく、とはいえ決して茶化すわけではなく受け答えするので、決してどんよりすることがないように感じます。

ときどきYOUがわざとボケて、山里亮太がすかさず突っ込みを入れるのもタイミングがいい。この番組の面白さは、二人の掛け合いがあればこそのものだと思います。

5 30分で手軽に見られるから

私はこの番組を、夜遅くに夕飯を食べながら見ることが多いです。ゆっくり食べ、食べ終わる頃に番組も終わってくれるのでいいですね。

6 ためになる名言をたまに聞けるから

物事を究極まで突き詰めた人は明言を口にします。この番組でもそういう人がたまに出てきて、名言を言ってくれます。面白かったのは「バ美肉おじさん」の「美少女は枯山水」ですね。なるほど上手いこと言うなぁ、と思いました。

7 ブログネタになるから

これまでこのブログで4回、この番組をネタにした記事を書きました。今回を加えると5回です。

8 共感できるから

このブログの過去記事に書きましたが、将棋の奨励会で夢破れた男がゲストとして登場する回は、大いに共感しました。プロ棋士を目指して戦い続ける奨励会員は、すさまじいストレスを抱えていて、大量の口内炎ができることがあるそうです。私もストレス地獄で口内炎が三個も四個も同時にできたことがあるので、そのエピソードを見た時には深い共感を覚えたものです。

9 勉強になるから

自分の知らない世界を体験している人がゲストとして、その体験をリアルに、しかも俯瞰的に語ってくれるので、見ている側としてはとても勉強になります。私自身、何だか異世界を体験できたように思って、このエピソードは小説に使えるかも、と思ったことがあるほどです。

10 次回予告が面白いから

トークの後に流れる次回予告「人間予報」がシュールですね。ヤン坊マー坊の天気予報をパロディにしたもので、ねほりんとぱほりんがスコップや穴掘り機を使って穴を掘っていくアニメが面白いです。断片的に出てくる次回映像も、見ていると不思議と次週必ず見たくなる面白さがあります。

ふう。10もの理由をあげるのは、けっこう大変でした。。さて、明日も10周年特別お題をやろうと思います。

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