杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

脳のリラックス

先日、近所の天然温泉のスーパー銭湯に行き、たっぷり二時間以上利用して疲れを落とした。

そこでは、ゆらゆら波打つ浴槽の湯を眺め、立ち上る湯気にぼんやり目をやり、水音や人の歩く足音、話声に耳を撫でさせていた。とはいえ私の眼は何にも焦点を合わせず、耳も何かを聴こうとしていたわけでもなかった。その間、私の意識は仕事や勉強に取り組む時のように張り詰めることはなく、固く結ばれていた紐がほどけてバラバラになったように散漫で緩やかになっていた。

人間の脳は、思考や注意をしていない時に「デフォルト・モード・ネットワーク」という神経群?が活動をするらしい。この活動が活発になると、脳の様々な領域が「同期」するらしいが、詳しいことはよく分からない。

けれども実体験として、温泉に浸かってぼーっとしている間、私の意識にはさまざまな想念が浮かんでは消え、浮かんでは消えして、ブログネタが短い時間に五、六個思いついたのだ。それはしばらくしたら消えてしまったが、まさに地下から湧き出る温泉のごとく、私の脳の奥深くに眠っていたさまざまな観念や想念が殻を破ってボコボコと噴出してきたかのようだった。

デフォルト・モード・ネットワークとの関連性は知らないが、リラックスして頭を休ませるのは、発想を得たり考えを整理するのに基本的に向いていると思う。