杉本純のブログ

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小説の指導

未経験者の助言はスルーでいい

私は同人誌にいた頃、同人の年長者から自分の小説についていろいろ指摘され、その意見を参考にして次作に活かしていました。しかし今思うと、あれは意味があったのだろうか、いやまったくの無駄だったんじゃないか、という気持ちが強いです。

なぜなら、その年長者は小説家ではなく、小説の新人賞すらとったことのない人だったからです。経験者でない人からの助言には耳を貸さなくていい、というのは私のこういう経験からの信条で、だから私は、今後はやるなら現役の小説家が講師をしている講座などがいいと考えています。

小説に取り組む人の目的は必ずしも新人賞受賞ではありませんが、その同人誌では新人賞受賞者輩出を目指していましたし、私もデビューしたいと思っていたので、やはりその指摘は参考程度にしておくのが正解だったと思っています。

さて、最近ネットで、小説の指導を受けた人がその指導に耳を貸さず、指導者の元を去ったり、指導者に無断でその作品を新人賞に応募したりする、という文章を見つけました。

難しいなと思ったのは、その指導者は小説家ではありますが新人賞でデビューしたわけではなく、別分野で著名になってから小説を発表した人だったことです。しかもその人自身、新人賞に応募したことはあったものの受賞はできなかったそうなのです。

その指導は小説講座めいた場所で行われたそうですが、自分で選んで入ったのなら、やはり指導者の指導に素直に従うべきでしょう。しかしそもそも、新人賞受賞経験のない人の講座に入るべきなのかどうか、疑問です。