全てはゲームか?
吉田尚記『没頭力』(太田出版、2018年)を読んでいて、没頭の定義について書いてありました。次の八つの条件で構成されています。
1 ゴールとルールがはっきりしていて、フィードバックが早いこと
2 目の前のことに100%集中していること
3 無意識に体を動かしていること
4 自分というものをなくしていること
5 時間の感覚がなくなっていること
6 その場の状況を自分でコントロールできていること
7 その行動自体が目的になっていること
8 自分の持っているスキルと行為のバランスが取れていること
上記は、アメリカの心理学者M・チクセントミハイが『フロー体験入門』という本でフロー状態(没頭状態)の条件に挙げた八つを、著者なりの言い方に改めたものです。そして、トランプやファミコンなどのゲームは、これらの没頭条件をかなり満たすものだと紹介しています。
そもそもこの本の冒頭には、「没頭」が人生の充実につながると、著者の実体験と共に述べられています。つまり、上記の8条件を満たす行為は、人生を充実させることにつながるということです。
そして、ゲームはかなりそれを満たしてくれるということなので、ゲームばかりやっていれば…否、きっと仕事をゲームのように楽しめば充実した人生を過ごせるのかもしれません。
仕事にゲーム的側面を見出すのは可能だと思いますし、現に、仕事は最高の遊びだ、と言う経営者もいます。勉強や受験だってゲームだと聞きますし、スポーツの試合は言うに及ばず。考えようによっては、全てはゲームなのかもしれません。