杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

「もっと本を読みたい」

ノンフィクション作家の立花隆が死んだ。80歳。私はこの人の『「知」のソフトウェア』(講談社現代新書1984年)や『青春漂流』(講談社文庫、1988年)などを読んで感銘を受けたが、取材方法や作品には賛否両論あったことも知っている。

朝日新聞6月24日朝刊に訃報が出ていた。1面と30面にも記事がある。扱いが大きい。30面の方には高橋真理子による評伝が載っている。その中に、立花は東大仏文を出た後に文春に入社したが、「もっと本を読みたい」という理由で2年半で辞めたことが書かれていて、考えさせられた。

出版社であっても、会社勤めを続ければ本を読む時間が著しく制限されてしまうんだな、と思った。