杉本純のブログ

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佐伯氏

佐伯一麦の『散歩歳時記』(日本経済新聞社、2005年)の「土蜘蛛」は、佐伯自身が「新潮」別冊で歴史小説を書くことになったため、構想を練るため経ヶ峯を巡っていたら蜘蛛の巣を見つけたという体験談から、「土蜘蛛」という言葉を思い出し、土蜘蛛が「佐伯」とも呼ばれるなどと語る内容である。

「佐伯」という姓は決して少なくないと思うが、詳しいことはぜんぜん知らない。私が佐伯氏と聞いて思い浮かべるのは、やはり空海の幼名・佐伯眞魚(まお)か。空海は四国(讃岐)の生まれだが佐伯一麦は東北で、広く分布しているのかも知れないが起源が単一とも限らず、まあ、さっぱり分からない。が、佐伯一麦の先祖をおおまかながら辿るのは、不可能ではないような気もする。