小池真理子の短篇「団地」(『恐怖配達人 新装版』(双葉文庫、2012年)所収)を読んだ。
これは板橋区の高島平団地を舞台にしたのではないか、とネットでちらほら言われているが、読んだ限りでは高島平よりずっと小規模な団地だろうと思った。
高島平団地を描いた小説はいくつかあるはずだが、その存在を知っても当該作品を目を通せずにいて(探しても当該書が見つからず手に入らないのである)、時間が経つうちにその本の記憶が薄くなってきている。。一方で、高島平団地には芥川賞候補になった作家も住んでいた情報があるし、高島平団地を舞台にしたまだ知りもしない小説はきっと存在している。未知の「高島平団地小説」を探求するのは面白そうだ。
八木義德や後藤明生は団地に住んでいたし、団地全体に視野を広げれば団地小説はきっと多く見つかるだろう。重松清にもたしか団地小説があった。