杉本純のブログ

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仕事観の宗教化

どんな意志や夢を持って仕事に当たってもそれは当人の勝手なので構わないが、どうも見ていると、他人に一定の価値ある成果物を提供していくばくかのお金をもらうはずの「仕事」を、もっぱら自己実現の方途にしてしている人がいるようだ。もちろん、仕事を通して自己実現をしても構わない。けれども、どうも当人は仕事で自己実現しなくてはならないと思っているようなのである。もちろんもちろん、それとてちゃんと相手に価値ある成果物を提供できている上で勝手にやっているなら構わない。嫌なのは、同じような仕事に従事している周囲の同僚に対し、お前も仕事で自己実現しろ、というような言説を振りまく人である。またそういう人は、自分の考えにそぐわない人を小馬鹿にしたり無視したりもする。これは自分の仕事観を元に差別行為をしているのであり、私はそういうのは宗教みたいなもんだと思っていて、とにかく嫌である。