杉本純のブログ

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陰謀論者

政府の施策やメディアの報道に接して、これは戦争をやろうとしているんだとか、裏側で操作されているとか、やたらと陰謀論を述べる人がいるが、聞いていてうんざりする。私は性善説よりは性悪説を取る方だが、だからといってそれほど滅多矢鱈に誰それの陰謀だとか言うことはない。

私が見たことのある陰謀論者はだいたい政府や自民党あたり…というより政治家とか官僚とか社会の上層にいる権力者全般を目の敵にしているようで、とにかくやたらとその人たちを悪人にしたがる。聞くと、まあだいたい学生運動をやっていた人で、私などがその陰謀論に反論してもまったく通じない。かといって、本当に陰謀が存在するかどうかは証明できないので、話がぜんぜん進まなくて困る。その人たちの陰謀論は、しょせん「誰それは悪いことを企てている…かも知れない」という程度のもので、完全否定はできないが蓋然性も低い。いうなればチンギス・ハーン源義経説とかネッシーとか(これは最近完全否定?されたようだが…)か。要するにトンデモであり、だからまぁ面白いと言えば面白いのだ。しかし馬鹿である。

たしかに政府や報道の伝えることを鵜呑みにして自ら考えないのは問題だが。