杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

フリーランス、ロールプレイングゲーム、ルイーダの酒場

フリーアナウンサー宇賀なつみという人があるイベントで、テレビ朝日を退社してからのフリーランスの日々について、次のように語ったというニュースがあった。

曰く、フリーランスになってからは毎日がファンタジーで、偶然の出会いから仕事につながったり、一人一人味方を増やし、一つ一つアイテムを増やしていくのがロールプレイングゲームのようだった、と。

宇賀なつみという人のことはよく知らないのだが、この言葉はとても面白いと思った。というのは、私が敬意を抱いているあるフリーランスの人が、好きなことを仕事にしたいと思っている人が集まる塾について、ドラゴンクエストの「ルイーダの酒場」だ、と言っていたのを思い出したからだ。

フリーランスの世界って、リスクはそれなりにあるけれど、いいなと思う。私の場合、やはり物を書くというのが最も大きな目的で、フリーだろうが勤め人だろうがあまり関係ないと思っているのでとりあえず勤め人を続けている次第だが、フリーになったらなったで行動範囲もフットワークも向上して毎日がもっと楽しくなるのは間違いないと思う。もちろん、動けば動くほどコストはかかるわけなのでやり方を間違えてしまうと本当に重大なリスクを背負うことになってしまうだろう。でも、楽しいんだろうなと。

そして、宇賀なつみが言ったという「フリーランスロールプレイングゲーム」というのは、要するに「ルイーダの酒場」のような世界の中にいる、ということではないだろうか。会社の業務の中での人との出会いは、会社対会社ご前提で、嫌な相手だろうが我慢しなくてはならない場面があれば、この人は好きだと思った相手でも一定以上のことはやりにくい場合もある。

その点、フリーの人だとそういうことの壁はぐっと低くなるような気がする。嫌な相手とは即刻離れて、良いと思う相手とはすぐに手を組める。しかも、どう転ぶのかは自分の能力と積極性に委ねれらる部分が大きく、逆に言えば、努力と研鑽次第ではどんどんチャンスが巡ってくるのだろう。