杉本純のブログ

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自己肯定にも自己否定にも走らない。

何があっても自己否定の泥沼にはまってはいけないと思う。他人の評価に耳を傾け、自己を客観的に見る努力は必要だが、いかなる評価を下されても最終的なところでは自分を肯定してやらなくてはならない。自分を否定し続けるとそういう思考回路になってしまい、いつでもどこでもマイナス思考、卑屈になり、口を開ければ自己卑下、自虐ばかり出てくる人になってしまう。

そういう人はけっこう周りに多い。人生は思い通りにならない、人は会社で定年まで我慢して働くもの、夢は叶わない、自分には才能なんてない…などなどと考えている人だ。それは確かに間違っておらず、正しいとも言える。ただし相対的である。絶対的ではない。過信、傲慢は愚かなことだが、かといってどんなことでも否定から入ってしまうと何もできなくなるだろう。

一方でそういう人は、意外なことに、我慢するべきところを我慢しないで好き勝手に振る舞ったり、実行はしないが願望ばかり口にしたり、心の奥では自分には高い才能があると思っていたりする。そういう態度を大っぴらには出さないので、自分では自分を謙虚な人間だと思っているようだが、考えていることは必ず言動の端々に現れてくるので他人はけっこう気づいている。

肯定ばかりでもいけないし否定ばかりでもいけない。バランスが大事だ。