杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

東京のビルを見るのが楽しくなる「東京人」5月号

「東京人」5月号は「ビル散歩」という特集を組んでおり、書店で立ち読みしたらやたら面白そうだったので買ってしまった。
特集は1960から70年代に建てられた傑作ビルを紹介し、その他にも多様な観点からビルを読み解いていて、実に楽しい。

特集の記事の一つ、編集者・ライターの茂木俊輔による「複合開発で都市を生む。」は、サンシャインシティの成り立ちをかいつまんで記述している。サンシャインが複合開発の先鞭をつけたこと、東京拘置所の跡地に作られたことなど、知らなかった。
私はかつて何度かサンシャイン水族館に足を運んだことがあるし、お客さんがサンシャイン60に入居しているので仕事でも行ったことがある。複合開発の魅力は、郊外のショッピングセンターと違い、平日でも休日でも多くの人が来て安定した収益が見込めること、とあるが、たしかにあれだけ多彩な施設があれば来る人が絶えないだろうと思う。

他の記事では面白い外観のデザインや装飾物の紹介などもあり、東京のビルや住宅を見るのが楽しくなる。

また、特集ではないが、「東京点画」というコーナーではSF作家の宮内悠介が板橋区高島平団地の近くで生まれたことを書いていて、私の板橋・高島平の知識がまた一つ増えた。