杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

首位陥落

現代作家の知名度を物語る

私はこのブログをスマホアプリでも管理しています。アプリでは記事下に「注目記事」として、このブログの人気の記事が五つ掲載されています。PCのブラウザ上の管理ページでは人気記事がアクセス元のサイトごとに分析されており、総合ではどの記事がトップなのか分かりませんが、アプリで見ると、2018年9月15日に書いた「阿Qと精神勝利法」が、長らく首位に君臨し続けていました。

しかしこのたび、西村賢太と西村作品に登場する実在の新聞記者・葛山久子のことを書いた記事「西村賢太と葛山久子」がトップに浮上し、長年(というほどではありませんが)不動だった首位をついに陥落させました。

「阿Qと精神勝利法」は、魯迅の『阿Q正伝』のどうしようもない主人公が使う「精神勝利法」という思考法を紹介する記事です。この記事は読者がTwitterに連携してくれたこともあり、また何よりGoogle検索からのアクセスが多かったため、トップページに次ぐアクセス量でした。正直に言って、それほど多くの人が興味を持つ記事だとは思えなかったのですが、とにかくずっと、このブログのトップ記事でした。

一方、「西村賢太と葛山久子」は、Google検索に限らず様々なサイトからのアクセスがあります。西村賢太という、芥川賞を取り、純文学の中では何かと話題になった現代作家の知名度の高さが、アクセス数を押し上げたものと思います。また私は、西村と佐伯一麦接触と関係性を調べるために、西村の『一私小説書きの日乗』シリーズに当たり、調べた結果を書いた記事が読者によってTwitterに連携されたことが数度ありました。このことは、このブログの西村関連の記事全体のアクセス数を押し上げたようです。「西村賢太と葛山久子」がトップになったのは恐らくその結果ですが、数ある西村関連記事の中でなぜこの記事が最も見られるようになったのかは、よく分かりません。

ちなみに、西村の日記である『一私小説書きの日乗』シリーズについて、各書に掲載された日記の期間について調べた記事もランキングに入っていました。調べて書いた記事が読まれるのはうれしいことです。