杉本純のブログ

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『金持ち父さん貧乏父さん』と『資本論』

革命か投資か

木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』(星海社新書、2012年)を読んでいます。これは現在、『人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点』 (講談社+α文庫、2018年) と改題して文庫化されたもので読むこともできます。

著者の木暮は、大学時代に『資本論』と『金持ち父さん貧乏父さん』を読み込んだことで、その後の人生が大きく変わったと「はじめに」に記しています。

私はそのくだりを読んで、学生が『資本論』だけならともかく、『金持ち父さん貧乏父さん』と併せて深く読み込んだことが、すごいというか何というか…私の学生時代とは大きく違い、不思議な気持ちになりました。

労働者はいくら頑張って働き続けても資本主義経済の下では豊かになれない、という点がその二冊に共通していることに気づいたのは面白いと思いました。『資本論』は革命を促し、『金持ち父さん貧乏父さん』は投資を促している点で、二冊は結論を異にしているわけですが、労働者はいくら頑張っても豊かになれない、という前提は共通しているわけです。

星海社のオウンドメディアに著者インタビューが出ています。