杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

頭は老人、心は子供

老成し、なおかつ幼稚

本多信一『人生が変わる お金と会社にしばられない生き方』(PHP、2013年)を読んでいます。タイトルそのまま、お金や会社に縛られずに生きる考え方や行動の仕方について、本多さんが実体験を元に紹介している本です。

目次を見ながら、読みたいと思ったところをぱらぱらめくって読んでいますが、「第3章 低い視線で生きよう!」の中に「『計らわぬ生き方』に思わぬ『幸運』がある」という節があり、面白い箇所がありました。

本多さんは中央大学法学部卒ですが、大学など意味がない、入りたくもない、と思っていたらしく、高校の同級生と大学受験について語ったことはなかったそうです。

私はつねに「同世代の人々の熱中していること」に、燃えられないのです。大いなるシラけ人間だったわけです。すべてに情熱を欠いた“老人”でした。
 しかし一方で、一般常識がまったく身につくことなく、成人期になってしまった“永遠のコドモ”でもありました。

そのくだりを読み、ああ俺と一緒だ、と感じたものです。私は、恐らく本多さんほどではありませんでしたが、スポーツや受験、恋愛など、同世代の人が盛り上がっていることに対して白けていました。ゲームなどにはかなり熱中し、そういう仲間もいましたが、同世代の連中のことはおおむね馬鹿だと思っていました。何をそんなに阿呆みたいに盛り上がっていやがるんだと。集団が何ごとかに沸き立ち、盛り上がると、だいたい冷めてしまい、嫌になります。今でも同じですね。

周りの皆が面白がっていることが、べつに面白くない。頭は冷え冷えで、老成してすらいたと思います。それでいて、本多さんと同じように一般常識はぜんぜん身につかず、自己中心的で我がまま。幼稚でした。つまり、心は子供のままだったと思います。

本多さんは内向型人間で、私もそうだと思っていますが、内向型は頭が老人で心が子供の人が多いのでしょうか…。