杉本純のブログ

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「仕事人」の思い出あれこれ

スペシャル版は「ジャニーズ祭り」

1月9日21時に放送されたテレビ朝日の時代劇「必殺仕事人」は、主演の東山紀之ほか、松岡昌宏TOKIO)、知念侑李(Hey! Say! JUMP)が仕事人として出演し、他にも岸優太(King&Prince)、西畑大吾(なにわ男子)が出演するという、ジャニーズ祭りの様相を呈したスペシャル版でした。

ドラマは2時間で、仕事人が悪を成敗する場面は都合2回。シナリオの構造としては、1回目の最後を2回目の始まりとする、つまり2回分を結合させたような形でした。

画家のバンクシーとその作風にインスパイアされた内容は、荒唐無稽ながらどこか「仕事人らしい感じ」が出ていたように思います。

破天荒な時代劇

元々「仕事人」は、「八丁堀」は刀で刺すだけですが、他の仕事人は三味線を使ったりプロレス技をかけたりして殺すという、殺し場の演出がちょっと漫画風であることが特徴の破天荒な時代劇です。

かつて「花屋の政」という仕事人を演じた村上弘明は、Tシャツにジーパンで演じるようにやってほしい、と深作欣二監督から言われたそうな。つまり多くの時代劇が描く武士ではない、江戸庶民、中でも下層の民を登場させる点で、「必殺」シリーズは娯楽時代劇の中でも他の作品群とは一線を画するものがある気がします。まあ、按摩が仕込み杖で闘う「座頭市」なんかもかなり変わっていますが。ちなみにマンガ「ONE PIECE」に出てくる海軍大将・藤虎のモデルは恐らく「座頭市」の勝新太郎です。

「仕事人」は実際にいたらしい

ちなみに「仕事人」のような殺し屋は江戸時代に実際に存在したらしい。江戸幕府には浅草弾左衛門制度という制度があり、被差別民を取り仕切る浅草弾左衛門という人がいて、その下で秘密警察のような働きをする人もいたと、松岡正剛の『フラジャイル』で読んだ記憶があります。浅草弾左衛門については研究書や小説も出ていますが未読で、詳しいことは分かりません。

「仕事人」シリーズのルーツはたしか池波正太郎の「仕掛人・藤枝梅安」で、テレビシリーズの最初の2回分を深作欣二が演出したと記憶しています。深作はその後、劇場版第4作『必殺4 恨みはらします』でメガホンを取りました。私は映画を含むシリーズ全作を観てはいませんが、個人的にはこの作品が「必殺」シリーズの最高傑作ですね。