杉本純のブログ

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お金のはなし8

知人と投資に関する話をすることが、たまにある。だが、ほとんどどの知人も私とはお金に対する価値観が違っていて、だいたい話は嚙み合わない。

知人の何人かは、お金を突っ込んだら何倍にもなって戻って来るという、ギャンブル性の高いキャピタルゲイン狙いの投資をしているようだ。ところが、何日か前に話をした知人は、S株をちょびっとずつ買っていたようで、それがちょっと値上がりしたところで売却して次のS株買いの資金にするという、パチンコで小遣い稼ぎをするような投資スタイルだった。損してもそんなに痛くないけれど、得したところで大したものでもないというわけだ。

こういうのは一種の道楽、文字通りパチンコのようなギャンブルだと思う。要するに運任せで、株価がどんどん上がっている最中は興奮し、良いところで売り逃げできれば大儲けでバンザイ、逆に逃げるタイミングを失してしまうと大損で気分は最悪である。

ギャンブルの高揚感を味わいたいならいいだろうが、なるべくリスクを減らしつつ、自分の財産を長く育てていきたいと思う人には向いていないだろう。

私の考えでは、お金は距離を保って正しく使うべきで、ギャンブルをやりたいならそれもけっこうだが、大損したら憂鬱になってしまうようなお金の突っ込み方は精神的にダメージが大きいのでしない方がいい。あわよくば何十倍に…などと考えてちょびちょびS株を買う知人のような使い方は、ある意味ではお金との距離が保てているからいいかも知れない。まぁそれはそれで、ギャンブルの醍醐味も「単元未満」で面白くないだろうが。