杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

「神は天に在り、この世はすべてよし」

そんな言葉を最近、ある人のブログを通して知った。それで調べてみたら、これはイギリスの詩人ブラウニングの詩の一節らしく、『赤毛のアン』の第38章にも出てくると、『アン』を全文訳した松本侑子が紹介していた。

意味は、できるだけのことをやったら、すべては天の神が守ってうまく取り計らってくれるので、信じて未来に胸を膨らませよう、といったことらしい。「人事を尽くして天命を待つ」ではないか。

私は無宗教なので神とか天とか天命とか、あまり考えもしないしすがりもしないが、こういう言葉は好きである。できるだけの努力をしたら、あとのことはもう自分の力では動かせないので、流れるに任せるしかない。そして、そこに悔いはないのである。

ワナビは自分ではどうにもならないことを嘆いて、こじらせてしまうと日常生活の人間関係にも支障をきたすほどになるが、作家ワナビの場合だと、書いて書いて書きまくるしかない。書いて書いて、それを発信しまくるしか突破する道はないのだと思う。扉は、開くとは限らない。押し続けなくては決して開かないが、自力だけでは開けられない。天命を待つのみなのだ。未来に絶望していては扉は開かない。希望を持って胸を膨らませているのが良い。