杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

創作雑記19 まず最後まで書く

もうずいぶん長いこと中篇小説に取り組んでいたが、このほどようやっと最後の一行を書き終えそうだ。どうして長い時間がかかったのかはいくつかの理由があるが、ここで書く必要はない。

小説の書き方本を読むと、たいてい、まずは最後の一文字まで書き終えてみること、などと書いてある。それは頭では分かっているのだが、実践するのがけっこう難しい。その日はじめて原稿に向き合うと、すぐには続きを書き出せず、その前の段階から読み返し、駄目だと思うところを直してからじゃないと気持ちが入ってこない。そうして何十分もかけてこちょこちょ直している。あげく、なんかこの流れじゃいかんなぁと思い始め、あそこらへんから書き直す方が良さそうだ、などと思って、結局ぜんぜん進まない。そんなことが、しょっちゅうあった。

まずは、大まかでもいいので立てたプロットの通りに初めから終わりまで書いてみなくてはならない。その上で全体を見渡してみて、足りないところを足して、余計なところを削っていけば良い。まず終わりまで行かないと、それはお話にならない。