杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

毎日書くこと6

大沢在昌『小説講座 売れる作家の全技術』(角川文庫、2019年)を読んでいる。これは、2012年に角川書店から出た単行本に加筆修正したもの。

その中の「作家になるために大切な四つのポイント」は、1正確な言葉を使う2自分の原稿を読み返す3毎日書く4手放す勇気を持つ、の四つである。

3毎日書く」には、ドラマなどに、〆切間際に徹夜して書く作家が出てくるが、そんなプロはおらず、毎日決まった分量を書く習慣を身につけることが大切、と述べられている。そして「毎日くり返すことでしか、作家の人生は前に進みません。」とある。

また、私にとっては耳の痛い、こんな箇所が。

車のエンジンと同じで、一旦冷えてしまうとなかなか回転が上がらないんですね。一日一枚でも書いていれば、アイデアも出やすくなるし、すぐに作品世界に入っていける。「毎日書く」のは重要なことなのです。

書かない日が数日続くと、作品世界は遠く隔たってしまう。ふたたびその世界に入っていくのは大変だ。やはり毎日、机に向かって書く習慣を身につけなくてはと思う。

書くことでしか物書きは前進できない。仕事が忙しいから、などというのはぜんぶ言い訳でしかないのだ。