杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

物書きの世界

出版不況の中、作家の仕事の減少と収入の低下は著しいようだ。わりと好きな作家がある時、今月は初めて収入がゼロになったとツイートしていた。その言い方は諦めの境地にでも達しているようで、もはや新しいことに挑戦する気力も失っているような感じが伝わってきた。物書きの世界の悲惨な一面を見る思いがしたものだ。

また、一昨年ほど前のネット記事を読んで、ある専業作家の年収が100万円台だとあった。奥さんとの共働きで世帯年収は300万円台、奥さんの実家から米を送ってもらったり、家庭菜園で獲れた野菜を食べたり、好きな酒を週末だけにしたりしているらしいが、恐らく、そんな状況でもマシな方なのだろうなと思った。

いやぁ…とにかくすさまじく厳しい世界だと思う。執筆依頼をこなしているだけでは原稿料の足し算だろうし、それならライターとそう違わないような気もする。版元や編集者とのつながりを強くするだけでなく、あるいは単に良い作品を書こうとするだけでなく、物書きの仕事を自分の会社の事業のように自力で育てていく意識も大切なんだろうな。。

もしかしたら、文字で書かれるフィクション作品自体がすでに求められなくなっているのかも知れないが、それは今のところ実感が薄い。