杉本純のブログ

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佐藤忠男先生の思い出1

知ったのは大学時代

映画評論家で日本映画大学元学長の佐藤忠男先生が亡くなりました。91歳。亡くなったのは17日とのことです。

佐藤先生といえば、なにしろ私は日本映画学校の卒業生ですので、佐藤先生に直接教わったことがあり、思い出がいくつもあります。

ちなみにこのブログで以前、佐藤先生が日本銀行のPR誌「にちぎん」で日本銀行政策委員会審議委員の原田泰と対談した記事を紹介した記事を書きました。私が佐藤先生の活動を目の当たりにしたのは、思えばあれが最後でした。

佐藤先生のことを知ったのは大学時代です。私が日本映画学校を受験するとゼミの先生に伝えたら、その先生が、当時校長を務めていた佐藤先生の名を挙げて感心したのを覚えています。当時はドキュメンタリー映画監督の原一男先生も映画学校に在籍していて、ゼミ先生はむしろそちらの方に驚いていたのが印象に残っています。

映画史の授業で

ちなみに当時の私は、評論家というのを藝術の実作者がいてこそ成立する職業だと思い、見下していました(今でも基本的には同じです)。佐藤先生が黒澤明今村昌平などの本を多数書いていたのは、のちに知りましたが、自分の進む道の延長線上にはいない人間だと思っていました。

映画学校に入学すると、映画史の授業が必修だったので、四階の講堂に行って受けました。そこで教鞭を執っていたのが佐藤先生でした。観たのはたしか、『瀧の白糸』、『生れてはみたけれど』、『東京物語』、『西鶴一代女』、『生きる』、『神々の深き欲望』あたりだったと記憶しています。佐藤先生の解説は、あまり覚えてはいませんが、本人がやたらと楽しそうに学生たちに話していたのが印象的です。

佐藤先生は、三年間とはいえその期間に学校で何度も会い、言葉を交わしたので思い出はけっこうあります。明日以降も続けて書くことにします。