杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

エッセンシャルな思考

グレッグ・マキューン『エッセンシャル思考』(高橋璃子訳、かんき出版、2014年)は、以前ようつべで知って読みたいと思っていた本。本質を見極め、そこに力を集中的に投下するという、エッセンシャル(本質的)な思考と行動について説くビジネス本だが、「選択と集中」に近い考え方かなと思った。

その中に、エネルギッシュで向上心に溢れた会社役員のエピソードが出てくる。その人はあらゆる方面に関心を示し、自己研鑽を怠らないが、その結果、やることがどんどん散漫になっていた、とマキューンは述べる。

無数の方向に1ミリずつ進んでいたわけだ。ものすごく努力しているのに、どこにも成果が見えてこない。

私も、あれこれ手を出して結局どれも実らない、という事態を経験したことがある。好奇心旺盛であることや何事も興味をもって手を出してみることは良いことと思うが、なんでもやればいいってものでもない。選択し、優先度が低いものは捨てる勇気が必要だろう。