杉本純のブログ

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コペルニクス的転回

物事の見方が180度変わってしまうことを比喩的に「コペルニクス的転回」というが、ようするに前提がひっくり返るということだと思う。

勉強を続けていると、そういうことがたまにある。例えば、「資産」を持ちたいと思って自宅や自家用車を買ったが、お金に関する勉強をして、継続的にお金を抜き取っていくものは「負債」だと知ると、自宅や自家用車への認識は180度変わる(もちろん売却すれば金になるが二束三文になることもなくはない)。また、自分は「努力」を美徳だと思って会社での長時間労働を辞さず、休日も返上して働き続けてきたが、仕事とか労働に関する勉強をして、それは「忍耐」に過ぎないと知ると、自分の労働への認識は180度変わる(もちろん忍耐も美徳と言われるが努力に比べ得られるものは相対的に少ない)。

まあ上記はけっこう無茶な例えだが…。また、従来の前提と新たな前提のどちらが正しいかを決定するのは難しい。しかし、前提が変われが物事の見方が大きく変わってしまうのは確かである。また多くの人は、新たな前提を知って、自分はそれまで大きな誤解していたと思う。「目から鱗が落ちる」とはまさにそのことである。だから、物事の見方を大きく変えるような新たな前提は、多くの場合、従来の前提を凌駕していると言えるのではないかと思う。

新たな前提に到達するには勉強と経験が必要である。勉強と経験が、コペルニクス的転回をもたらすのではないか。