杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

「男のロマン」があるところ

勤め人をし、家族を養う日々を送る中で近ごろ感じるのは、私には、物書きとして作品を書くことなど誰からも一切期待されていないということだ。

押し並べて、夫とか父という存在は、働いて収入を得ること、それを元に家族を扶養することを期待されると思う。男として、ロマンを胸に抱いて実行することは、微塵も期待されていないのではないか。

妻や子供にとって、「男のロマン」を実行するのは現実的なリスクを伴う行為なので、期待できるはずがない。まぁ、そんなことは私がこの場で言うまでもなく世間一般であまりに当たり前のことだろうと思う。

一方で、こうも思う。誰からも期待されていないところからリスクを背負って出発しなくては、それはロマンなどではないだろうということだ。夫だとか父だとかいう立場を離れたところに「男のロマン」はあると思う。