杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

新百合ヶ丘駅前のモニュメント

用事があって新百合ヶ丘に行ってきた。

川崎市麻生区にある小田急線の駅名。しかし「新百合ヶ丘」という地名はない。隣りには「百合ヶ丘」という駅があるが、こちらは急行も停まらないが新百合ヶ丘快速急行も停まる。小田急の主要駅の一つと言えるだろう。

この駅の北側には私がかつて通った日本映画学校があり、これは今は日本映画大学新百合ヶ丘キャンパスとなっている。

新百合ヶ丘は、柿生農協の農家地権者たちが「農住都市構想」の下に開発を進めた街である。「農住都市構想」は、(財)協働組合経営研究所の一楽照雄氏が1968年に提唱した、農民の自主的な結集と集団的な取り組みによって農地を都市化する構想であるらしい。この構想の下で進められた本開発はエリアマネジメントの先駆けと言われており、1998年に都市計画学会賞(計画設計賞)を受賞した。

その街づくりの歩みは日本都市計画学会編『日本の都市づくり』(朝倉書店、2011年)にまとめられている。学生時代にはこういうことは意識していなかったが、その後私はタウン誌の編集に携わり、「芸術のまち」が具現化されていく過程を目の当たりにして、だんだんと「街」への興味が高まっていった。

駅前のペデストリアンデッキには山下恒雄作の「ふるさとの詩」というモニュメントがある。学生の頃は、この横をよく酔っ払いながら通っていた。

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