やたら高い西村の古書
西村賢太の小説は、芥川賞受賞後などによく読みました。やがて飽きてしまい、最近は遠ざかっていますが、いずれまた手に取る日がくるかもしれません。
西村は私小説の書き手ですが、車谷長吉や佐伯一麦と違い、一時期はよくテレビに出てタレント活動までしていました。また、藤澤清造の史料収集をやり、『根津権現裏』を校訂して出版するという活動も特徴的です。
西村の本、中でも絶版本は古書市場ではわりあい高値で取引されているようです。中には、これは間違って0(ゼロ)が一つ多くなっているのでは?と思う本もあるほどです。最近の作家なのにどうしてこういうことが起きるのか、ちょっと不思議ではあります。どうやら西村には、文学ファンや古書マニアの心をくすぐる何かがあるらしい。
さて、今回その西村の対談集『西村賢太対話集』(新潮社、2012年)を手放しました。対話の相手は町田康や石原慎太郎、島田雅彦、坪内祐三など。一緒に芥川賞をとった朝吹真理子もいます。それぞれ面白く読んだ記憶がありますが、内容は覚えていません。
本書、アマゾンではべらぼうな価格で売られています。こんなんで売れるんだろうか。。