杉本純のブログ

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アイデアがくっつく瞬間

情報の化学反応

脳にはニューロンという神経細胞があり、シナプスを介してつながっているらしいです。脳を活性化させ、頭の働きをよくしておくことは大事だと思っているので、そのヒントをくれる本や情報には多く接しているつもりですが、専門的なことはもちろん全然わかりません。

ニューロンシナプスとは関係ないかもしれませんが、ある情報が別の情報と結びつき、化学反応を起こすような体験はたまにあります。あるアイデアが出てきた時、それとは別の事項と結びついて、新しいアイデアへと発展するのです。

例えば小説の構想をあれこれ考えていて、あるテーマやモチーフが思いついた時、頭の片隅の方にあった別のテーマやモチーフが前面に出てきて、くっついて膨らみ、構想が大きくなるのです。

かなり昔、宮崎駿NHKの番組で吉本ばななと対談した時、ジブリ美術館を作っているという話になって、「映画と同じで構想を立てている時が一番面白い」などと話していました。この構想の面白さとは、上に述べたテーマやモチーフがくっついて構想が膨らむ楽しさではないかと思います。その瞬間は大袈裟に言えば、何か画期的なことを思いついたような気さえするもので、これ以上ないと思うくらい愉快です。

大事なのは「気持ちの余裕」

この「くっついて膨らむ現象」を意図的に起こせれば良いのですが、難しい。

しかし最近、この現象が起きやすくなる環境を整えるのは、頑張り次第でけっこうできることがわかってきました。環境整備のポイントは「気持ちの余裕」です。なるべく予定を減らし、心を穏やかにして、自分のペースを崩さずに生活すること。気持ちに余裕があることで新しい情報が受け入れやすくなり、自分の内部に蓄積されている情報との融合も起きやすくなるのでしょう。

仕事に追われ、自分の時間がなく、気持ちに余裕がないと、まずこの現象は起きません。また、仕事などの義務の他にも、休みの日に友達と約束していたりすると、気持ちは娯楽への欲求で埋め尽くされていて、現象が起きるのを阻むのではないかと思います。もちろん多忙な時や遊んでいる時にもアイデアが出て結びつくことはあるので一概には言えませんが、何もせずにボーッとしている方が良いように感じます。

イデアを必要としている人は、情報をたくさん蓄積しつつ、気持ちに余裕を持って生活すると良いでしょう。