杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

書くことだけが人生だ

「サヨナラだけが人生だ」というと、映画学校出身の身としては今村昌平川島雄三がまず思い浮かぶ。井伏鱒二林芙美子のことも思い出される。元々は中国の詩らしいが、詳しいことは知らない。

今までたくさんの人と、サヨナラしたつもりはないが実際はサヨナラしたも同然になっている。それが人生だと言えばたしかにその通りで、仕事で会う人なんてほとんどの相手が一期一会だろう。

さて私は、書くことをライフワークとしている。色んな物書きの本を読み、また自分自身が四十年という人生を生きてきて、物を書く人というのは書くことでしか人生が進捗しないんだな、とよく感じる。

だから、物書きの人生というのは「書くこと」に尽きるわけで、つまりは「書くことだけが人生だ」と言えようか。

物書きがどうして書くことだけが肝心なのかというと、物書きが世の中に差し出す書き物は、どんな偉大なものでも書かなきゃこの世の中に存在しないからだ、という至極単純な話なのである。