土木学会編『日本の土木遺産』(講談社ブルーバックス、2012年)をパラパラ読んだ。
その中に、新潟県長岡市の「中山隧道」が載っていて、どこか懐かしい気持ちになった。
中山隧道は長岡市と魚沼市の市境に通る手掘りのトンネルで、全長が922m(貫通時)あって手掘りとしては日本一の長さであるらしい。1933年に着工(鋤立て)、計4年の休止期間を経て1949年に貫通した。こんど新潟に行ったら、ぜひ実物を見てみたいものだと思う。
どうして懐かしいかというと、この隧道を題材にしたドキュメンタリー映画『掘るまいか』が2003年に完成したのだが、その時私は映画学校に通っていて、映画のポスターが校内に貼ってあったのである。監督を務めた橋本信一さんやプロデューサーをした武重邦夫さんは学校の先生だった。他にもいくたりかの学校関係者が映画に関わっていたはずである。
『掘るまいか』はリアルタイムでは観ず、卒業後に観たが、正攻法の真摯な作品だったと記憶している。また観よう。そして隧道も見に行きたい。