杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

生意気ながら、同感。

安彦良和、斉藤光政『原点 THE ORIGIN―戦争を描く、人間を描く』(岩波書店、2017年)は、安彦先生の人生の軌跡を追う面白い本なのだが、冒頭には本書の成り立ちが先生によるマンガで紹介されている。

その中に、1970年ごろの左翼運動について先生が取材を受け、本にまとめられた数冊の内の一つのことが書かれている。その巻頭には60年安保世代の映画監督・若松孝二の記事があり、若松が「今の若い連中はダメだ 俺達は闘った」「しっかりせい!!」などと語った、とある。

先生は、若松の言葉に違和感を抱きつつ、「だいたいボクはオジサンの『昔はやったもんだよ』みたいなのがキライ」と言っている。

生意気ながら、同感。

昔の俺たちはすごかった、今の若い奴らは…式の発言が、私も嫌いである。