杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

彷徨える飛行機

TBSのドラマ「ドラゴン桜」を毎週見ている。

6月6日の回では、東大を目指す「東大専科」の生徒たちが東大模試を受け、七人中四人が最低の「E判定」だった。桜木先生との約束では「E判定」になって東大に合格する見込みがないと判断されたら「東大専科」をやめなくてはならないことになっていたが、先生は「見込みがなくなったわけではない」といった理屈で、四人の生徒を専科に残す。

その時に先生が言った言葉が印象的だった。東大受験の勉強は飛行機と同じで、滑走路を走り続けて浮力が溜まると、あるとき離陸してぐんぐん上昇する。「E判定」の生徒たちはもちろん、他の生徒たちもまだ滑走路を走っている段階だということだった。

ほう、滑走路ねぇ…。では長年にわたり、小説家になろうと小説を書き続けてきたワナビたる私も、まだ滑走路を走っている最中なのかしら。。

きっと、努力が中途半端なのだろうし、無駄な努力も多かったのだろう。さしずめ、大空を夢見ながら滑走路をうろうろと動き回り、まっすぐ走ろうともしないお馬鹿な飛行機なんだろうな俺は…と思う。周囲に影響されたこともあるが、あっちへふらふらこっちへふらふらの堂々巡りをずーっと繰り返しているに過ぎない。

すでに大空へ飛び立った飛行機の中には、私より後に滑走路に入ってきたのもある。もう大空へは行けないと判断して空港から出ていった飛行機もある。私は、まだ空港内をうろうろしている飛行機なのである。