杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

ネットつぶやきの怖さ

誰もがやる可能性がある

佐藤真通原作、富士屋カツヒト作画の漫画『しょせん他人事ですから』2巻(白泉社、2022年)を読みました。

前に読んだ1巻が面白かったので、2巻も購入。とうぜん次は3巻を読みますが、1巻が一冊で完結していたのに対し2巻が途中で終わっているので、読んだ話はまだ途中です。

とはいえ面白いです。2巻は、人気アイドルユニットが、過去にいじめをしたというデマを動画とともに流され、RT(リツブヤキ)もされたので、反撃するために主人公である弁護士の保田にRTした者の特定を依頼する、という内容。

RTをした人の中に広告代理店の恐らく営業部長の男がいますが、アイドルが逆襲を始めるとその会社にプロバイダから意見照会が行きます。部長は、会社のパソコンからRTをしていたのです。その部長の混乱と動揺の様子が笑えるのですが、同時に、恐ろしくもあります。

部長の行動は、そのアイドルを自分の娘が好きであることを知ったところから始まりましたが、多くの人がこういう行為に走る可能性があると思います。私はこの手のツイートをする人を軽蔑しますが、自分が同じことをしないとは言い切れず、逆に、軽蔑しているからこそ同じようなことをやるかもしれないのです。

「悪口を世間話で呟くのと ネットで呟くのは大違いなんだけど そんな実感みんなないでしょ」(保田)