杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

人生と生活の「二大悪」

時間術の基本

先日からじっくり読んでいます。築山節『脳から変えるダメな自分』(NHK出版、2009年)。築山先生が、脳神経外科医として外来で患者から受けた相談を元に、問題の捉え方と解決の仕方について述べた本です。実際に起きている問題を元に話しているからでしょう、小難しくなく現実的で、ためになります。

先日は9個めの章「時間を無駄遣いしてしまう」を読み、そこに先生が考える「時間を無駄遣いさせる『二大悪』」が紹介されています。

「集中力を発揮できる時間帯」を、

●一回もつくれなかったとき、
●つくったものの活かせなかったとき、

 私は「今日は時間を無駄にした」と感じます。
 つくれなかったときの原因を分析してみると、ほとんどの場合、「睡眠不足」か「過労」です。
 そのために、思うように集中して仕事に取り組むことができず、働く時間が長くなる。それだけでなく、思考系が感情系の影響を受けやすくなるので、些細な問題を過大評価して、その対応に時間を使いすぎたり、不安に動かされて余計なことをしたりもしやすい。そのために、さらに睡眠時間を削らなければならなくなったり、疲れを溜めてしまったりする……。
 そういう悪循環にはまっていくのが目に見えているので、私はこの二つを「二大悪」と考え、極力避けるようにしています。

睡眠不足と過労…。たしかにこれ以上ないと思うくらい、人生と生活の害毒だと思いますが、思い返すと我が人生、いかにこの二大悪に冒されてきたことか。。この二大悪によって無駄になった時間は、ちょっと計算し切れないくらいだと思います。

先生は「時間術の基本は『睡眠不足』と『過労』を避けることにある」と述べています。時間術というと効率化とかスピードで考えがちな気がしますが、二大悪を避ける考え方は合理的な気がします。