杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

「赤羽刀の人」

少し誇らしかった

昨年、赤羽刀についてあれこれ調べ物をしていました。

県外から書籍を取り寄せたり、都内の図書館のレファレンスに質問をして資料を紹介してもらったりして、わずかではありますが赤羽刀について理解しました。

そのこぼれ話で、私としてはちょっと忸怩たる思いがするのが、私がレファ係から「赤羽刀の人」と呼ばれていたことです。都内の某図書館に史料について問い合わせ、閲覧の予約を入れたのですが、レファ係の間では私のことが、某月某日に史料を見にくる区外の利用者、という意味をもつ「赤羽刀の人」という呼び方で覚えられていたのです。

赤羽刀の人」は、レファにメールで問い合わせた後に電話で閲覧予約をした時や直接図書館を訪ねた時に、窓口の人が担当者につなぐ際に私を指す言葉として使われていました。もちろん私は自分の名前を伝えていましたが、図書館の人たちにとっては「赤羽刀の人」の方が覚えやすかったのでしょう。

赤羽刀の人から電話!」とか「赤羽刀の人が来たよ」などと聞くたび、私は恥ずかしさと可笑しさの混じった奇妙な感じを覚えましたが、やはりどこか面白くて、下を向いて笑っていました。まぁ、こういう呼び方は失礼とまでは思いませんが不本意ではあります。しかし、自分が名前でなく調査対象で他人から覚えられていたことが、私としてはどこか、誇らしくも感じられたのです。