杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

マインドフルネスとマインドワンダリング

うまく使い分けたい

マヌーシュ・ゾモロディ『退屈すれば脳はひらめく』(須川綾子訳、NHK出版、2017年)にこんな箇所がありました。

マインドフルネス瞑想はストレスをやらわげる一方で、白昼夢に関わる脳の部分のスイッチを切ってしまう。もっともユニークなアイディアが生まれる場所なのに。といっても、デフォルトモードでは意識があちこち飛び移り、散漫で落ち着きのない気分を生むかもしれない場所でもあります。

マインドフルネスと白昼夢なら、私は白昼夢の方がいいかもしれない、と思いました。ただ、閃きを得たいならもちろん白昼夢がいいですが、雑念が止まらずどうしようもない、いわゆる「モンキーマインド」の状態の時は、マインドフルネスでその雑念を取り払うのが良いと感じます。

小説の発想を得るには、森の中を散歩して気の向くまま想像してみるなど、白昼夢とかマインドワンダリングの状態をつくるのが良い。けれども執筆している最中は、なるべく余計な雑念を排除して集中するのが良い。私は、小説を書いている最中に文中のフレーズに引っ張られて余計な想念が次々に浮かんできて、集中できずストレスを感じたことが何度もあります。恐らくそういう時には、マインドフルネスによる集中力で取り組むのが有効なのでしょう。

うまく使い分けて生活したいものです。