おかしな誤植
中上健次の「十九歳の地図」(『十九歳の地図』(河出文庫、1981年)所収)を読んでいて、おかしな誤植がありました。107ページ1行目。
…今日もしかするとあなたがきてくれんるじゃないか、そう思って…
正しくは「きてくれるんじゃないか」のはずなので明らかに誤植でしょう。その台詞を言うのはちょっと変わった人物なのですが、だからといって中上が故意に間違えさせたとは思えません。
本書は1991年初版発行で、私が手に取ったのは2009年の第31刷です。これだけ増刷しておきながら、その間に読者から一度も指摘がなかったとは思えず、にも関わらず修正されていないのは何なのか。不思議です。最新版はどうなっているのか。。