杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

孤独死

人間関係は自分で作る時代

先日、NHKの「所さん!事件ですよ」を見ました。その日は「どうする!?現役世代の孤独死」というテーマで、43歳一人暮らしの男性が死後一か月経ってから発見された事件を切り口にした、今増えている若い世代の孤独死の話でした。

番組は何らかの解答を提示するわけではありませんでしたが、孤独死しかけた体験を機に、ゆるやかなつながりを維持しながら生きていく仲良し二人組が紹介されたりして、そういう方向の生き方を促しているのかな、と思いました。

また最後にたしか東大の先生が、自分は死ぬ時は一人で死にたい、必要なら今の妻と別れてでも一人で…などと言っていて、それはちょっと極端かなと思いましたが、まぁ人それぞれだわな…と。

またその東大の先生は、日本人は歴史的にずっと村社会の掟に縛られてきたが、今ようやく自由になる一人の時間を獲得した、それは史上初のことである、などと言っていました。そんなのは西洋も同じじゃないかと私は思いましたが…。

孤独死が幸せか不幸せかは、とうぜん本人にしか感じられないことでしょうけれども、人間関係は地縁や社縁などに頼らず、またもちろん血縁に依存するのでもなく、自分の望む形のものを作っていく必要があるのだろうなと思います。それはボランティアやネット上のつながりなどでもいいのかもしれませんが、何となくですが、日本はそういう関係づくりができる土壌がじゅうぶんにできていない気がします(ちなみにネットの関係は孤独死を防いでくれるものではないそうです)。

それはそうとこの番組、深刻な題材を扱っているのに、所ジョージ木村佳乃もその他の人たちも暗さがありません。題材の重さを茶化さず、ぎりぎりまで明るくしている感じがすごいなぁと思いました。