杉本純のブログ

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視野狭窄

時間的視野と空間的視野

普通、視野狭窄というと眼の症状のことですが、ここでは思考における視野のことを意味します。眼の視野狭窄も避けたいですが、思考の視野狭窄もなるべく避けたいものだと思います。

人間は動物であり、生存本能があるため、どうしても「今・ここ」に意識が向きがちです。つまり、なかなか過去や未来、遠く離れた家族や他人のことを視野に収めて考えることが難しい。

「今・ここ」には「いつか・あそこ」という対比ができますが、だから視野には時間的、空間的な広がりがあるものと考えることができると思います。切迫している状況では、本能から「今・ここ」しか考えることができません。しかし安全と安心を確保し、心に余裕が生まれてくると、次第に過去や未来について考え、自分だけでなく家族や他人についても考えることができるようになっていくのでしょう。

なるべくならば、視野は広くとりたいもの。その方が、仕事においても生活においても充実度が高くなると思っています。

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小説「映画青年」(10)