杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

疲れの経済損失は1.2兆円

日本は「疲労大国」

夏嶋隆『疲れないカラダ大図鑑』(アスコム、2021年)を、興味が湧いたので手に取って読んでいます。

「この本を読めば あなたの疲れは消え去ります。」と最初に載っていて、ちょっと胡散臭い感じがしましたが、まだパラパラとではあるものの読んでいて、例えば「睡眠」に関する章は共感したし納得もしました。

「疲れによる経済損失は年間1.2兆円。疲れを解消しない限り、道は拓けない。」とも書かれています。これもちょっと煽り過ぎだろうという感じ。けれども、脳や眼の疲れによって仕事や生活に悪影響が出ているのは常日頃から痛感していることで、無理をして疲れるくらいなら早く寝て、次の日の調子を良くして片付ける方が良い、と思っています。

日本は「疲労大国」であるらしく、本書にもそう書いてあります。1.2兆円の経済損失というのもまあ大変なことですが、感性が鈍り、脳の働きが弱くなってしまってはそもそもあらゆることを楽しむことができず、経済というより人生の損失と言うべきでしょう。

私の昔の上司や学校の先生などは、眠ることを軽視し、眠らずに頑張ることを私に求めていたところがありました。本人もよく睡眠時間を削っていたらしく、そういう自分に、俺って頑張ってる、と陶酔していた節もありました。馬鹿ですね。そういう人をすごいと思い、どこか憧れめいた思いを抱いていた私もまた馬鹿だったと思います。

 * * * * * * * * * *

小説「映画青年」(4)