杉本純のブログ

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使命

長沼睦雄『敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本』(永岡書店、2017年)を読みました。

その最終章(エピローグ)は、敏感すぎるHSPの向いている生き方や社会における存在意義、使命について述べられており、それまでの章がケーススタディーであるのに対し、さらに本質的で、HSPとして生まれた人の人生そのものの捉え方についての助言になっていて、考えさせられます。

読んだ感じでは、本多信一『内向型人間の仕事にはコツがある』(大和出版、1997年)の最終章「人生での成功を求めて」を思わせる、内向型人間の運命というか宿命について述べられているように思いました。

著者によると、HSPは「まるでクリエイターになるために生まれてきたような存在」とあり、そのような生き方をすることが当人が輝く道であるようです。つまり、多くの人が創造できないようなものを創造し、世に問うことが使命であり、宿命ということなのかもしれません。

使命か…。これまであまり考えたことがありませんでした。

人生に目的なんてないと思いますし、どのように生きようが当人の勝手と思いますが、年齢を重ねるに従い、人には自分の意志や努力ではどうしようもない資質や特性があるのは否定できず、それに沿って生きるのが賢明であるという思いが強くなってきました。それは言い換えると、天職とか天命とか、使命、宿命といったものになるのかもしれません。