このブログではグルメ記事を書いたことがないはずだが、先日愛知県に行った時に入った喫茶店「コンパル」のコーヒーが美味しかったので、書いておきたい。
喫茶店「コンパル」は、名古屋の栄の「栄森の地下街」というエリアに二つある。地下街の南一番街にある栄西店と、同二番街にある栄東店である。私が今回入ったのは二番街の栄東店。
コンパルは昭和22年創業の老舗で、栄地下街の二店舗は支店である。本店は、名古屋の大須にある。名古屋名物のエビフライサンドが看板メニューだが、コーヒーも「通」が楽しめるよう創業以来の独自の配合でブレンドしているらしい。
栄地下街の「コンパル」と名古屋の喫茶店文化のことを、以前、佐伯一麦が随筆に書いていた（「名古屋の喫茶店」（『月を見あげて 第三集』（河北新報出版センター、2015年）所収））。その随筆では店名を明示していなかったが、店舗を紹介する記述から「コンパル」であると推定できる。それを読んで以来、「コンパル」のことが頭の片隅にあって、このたび愛知に行くことになったので入ってみることにしたのだ。
ホットコーヒーだけを頼んだが、これが美味かった。濃厚でコクがあり、香りがいい。また栄に来ることがあれば足を運びたい。
