杉本純のブログ

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会社勤めとライフワーク

ミニチュア写真家の田中達也が今朝、テレビに出ていた。食べ物や身近な道具を使って作品にするのだが、その発想と世界観が独特で、NHKの朝ドラ「ひよっこ」のオープニング映像が面白いなと思った。

田中さんは数年前に会社を辞め、ミニチュア写真家として生活を立てているらしい。会社を辞めることにしたのは、家族との時間を大切にしたいという思いがあったそうだ。

一般に、会社勤めはたしかに一定の収入が確保され、生活に安定をもたらすが、多くの時間を会社に捧げなければならない。会社の仕事以外に生き甲斐やライフワークがある人なら、それに没頭する時間を奪われてしまう。

テレビには田中さんの会社員時代の仲間らしき人たちが出ていたが、その仲間たちとの仕事は、田中さんにとってやり甲斐のないものではなかったようだ。それでも辞める選択をしたわけで、それによって最もやりたい仕事に費やす時間と家族との時間を手に入れたのだと思う。ミニチュア写真家として人気はあり、収入面では問題なさそうだから、結果として良い選択になったのは間違いないと思う。

やり甲斐を取って会社と安定収入を捨てる人は多い。私の身近なところでも、家具職人とSEを兼業して会社を辞めた人がいる。その人は、会社というものに最終的にコミットできなかったと言っていた。逆に会社へのコミットができる人は、会社勤めが最良の選択になるのだと思う。