杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

知的生活の乱れ

最近、自分の知的生活が乱れていると感じる。

生活上の必要に迫られ、実用書の読書が増えているが、それらは私がこれまでよく読んできた学問・藝術の本とは得られるものの種類がまるで違う。歴史の事実を知る楽しみや、表現の妙を味わう喜びは、残念ながらそこには見出せない。そういう日が続くと、いわば知的・美的な飢餓状態に陥ってしまうのだ。

私は文学作品の味わい方にもちょっと癖があって、現代の小説ばかり読んでいるとなんだかたるんでくる気がするので、ときどき重厚長大な古典作品を読むのである。時にはずっしり重いやつと取り組まないとダメなのだ。乱れるのである。この乱れが、最近感じる知的生活の乱れと似ている気がする。いかんなぁ…と思う。