ふとそんな言葉が頭に浮かんだ。
会社勤めをするとだいたい一週間のうち五日間の日中を会社で過ごすことになるので、それではまるで給料と引き換えに人生の大半を会社に売っているようなものではないか、と思ったのだが、考え直して、会社勤め＝人生の売却ではないと思うに至った。
自分の人生の時間を切り売りするように生きている人が人生売却人なのだが、それは会社勤めをしているかフリーランスか、には関係ない。どちらの立場だろうと、人生を売却してしまっている人はいる。逆に、人生を売却せず自分で保有したまま生きている人も、勤め人かフリーかに限らずいる。
要するに仕事や生活に自己本位で取り組んでいるかどうかの問題で、これは自己本位でも自分軸でも主体性でもどんな言い方でもいいが、それがない人はけっきょく生きるために他人に人生を売却するしかなくなるんだろうと思う。
