杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

本の連鎖

読書マップとかそういう名前の、一冊の本から関連書がどんどん枝分かれしている読書案内みたいなツールがあるが、読書生活で悩ましいのはまさにその枝分かれで、一冊読むとさらに読まなくてはならない本が何冊も出てくるのだ。ちょっと興味が湧いたので一冊読んでみて、読んで終わりにしようと思っていたらさらに深く知りたくなってしまい、当該書の関連書を読む必要が出てきて、延々と続いてしまう。例えばお金のことを知りたくて一冊手に取ってみたら、ユダヤ人とかバビロンの大富豪のことなどに興味が湧いてしまい、それらに手を伸ばす、といった具合である。

本というのはそもそも連鎖しているもので、例えば私が一冊出したとしたら、その背後には無数の本が存在している。立花隆がたしか、一冊書くのに五百冊は読むと言っていたはずだが、つまり立花の本の背後にはゆうに五百冊を超える本があるということだろう。あまり読書せずに書いた本は、それくらいの内容しかないと思う。